2013年 10月 07日
クララ・ホイットニー「勝海舟の嫁 クララの明治日記」 |
お雇い外国人といえば、フェノロサのご夫人も出てきます。根暗そうなフェノロサとは違い、社交的だった別れた奥さんですね~。
さて、思えば男性が書き残したものは多いですが、女性目線、しかも女の子というのは珍しいかも?そんなわけでどの婦人がどんな素敵な装いだった、こんなすてきな贈り物をいただいた、というような細かい描写が女性らしく、クララと一緒に明治時代の皇族や貴族のいる華やかな社交界にタイムトリップ! 、当時の名士、政治家、有名人が訪問してくる大きな邸宅、東京で初めてクリスマスツリーを飾った家ではないかと思われ、天皇まで見に来たそうです。
あの人がこんなに気が利かない、とか、買い物でこれだけ上手に買い物した! など、ぐちもあり、明治版「ブリジット・ジョーンズの日記」!? 時には父の見送りにこなかった、非常識だ、と憤慨、言い訳する福沢諭吉さえ許さない気丈な女性です。
残念ながら、まさか没後に本になるとは夢にも思わなかったようで、書きたいときにしか書かず、本来一番盛り上がりそうな自分の結婚については書かれていないので盛り上がりに欠けます。勝海舟とは初めからつきあいがあったものの、ずっと「私は結婚するならクリスチャンのアメリカ人。イギリス人、日本人なんて考えられない。」と思っていたのが、どんな心境の変化で変わっていったのか、気になるところです。
そこもフォローしている日記だったら、とっくに映画になっていそうだけど・・・! とにかく当時の日常生活を活き活きと綴る日記、驚きや発見がたくさんあって楽しめます♥
by MaisondeChapeau
| 2013-10-07 06:32
| book,art&cinema